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バラの色

 
 
 
「夢も希望もございません! 人生はバラ色だ! バラ色なんだよ!」

溶鉱炉に飲み込まれながら彼は、あと数秒で切れるこの世との接続を惜しむように、早口で何度も何度も、同じことをまくし立てている。まるで花みたいだ。
みんなでその様子を、じっと見ていた。

花はいい。綺麗だから。
きっと、みんなに見られているから、花は綺麗なのだろう。
 
 
 


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