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ソーイング

 
 
 
膜が溶けて、トロトロと言葉が垂れ始める。それは決して言いたかった言葉なんかじゃなくて、だらしのない、言っても言わなくても大差のない、どちらかと言えば要らない言葉たちだった。

それらを使って、編み物を始める。

誰も救わない言葉たちは、寄り集まってもやはり、誰も救えない、頼りない、ただの固まりだった。それでもいいや。嫌になったらまたお湯をかけて溶かしちゃえばいいんだし。
自分の体温。馴れすぎた匂い。無職の惰性で、編み物はどこまでも続く。
 
 
 


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