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真空

 
 
  
スーツを着て、男性数人で喫茶店に入り、ある人は足を広げ、ある人は足を組む。
だいたい仕事の話をしている。大柄ですごく格好いい。若くはなさそうなのに、肺活量がありそうで、みんな佇まいがパリッとしている。

一瞬、会話が止まった。真空の中、煙草の煙が揺れて、お冷やの氷が音を立てる。

また、すぐに会話は始まった。
たしかに見えた。会話が無い真空の中で、あの人たちは同時に、わずかに、何かに怯えていたのだ。
 
 
 


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