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ツルツル

 
 
 
かつて、僕の指先と世間は接触していた。そういう実感があった。
世間の表面はプラスチックのようなツルツルとした手触りで、僕はそれを撫でたり押し込んだりしながら、どうにか世間の立体感を認識していた。

昨日から僕の指先には新たな拘束具が与えられ、世間は立体から、一枚の硬い透明な板になった。これからは指先で、それをつついて世間を認識する。

不都合は多い。でも、いずれきっと馴れる。
表面がツルツルしている点は変わらないのだから。
 
 
 


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