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最期の傷口

 
 
 
少し、軌道を逸れた。

最期の傷口が小さくなったように見える。
しかし傷口の実寸は変わっておらず、ただ、自分から遠ざかっただけだった。
最期の地点に、傷口は確実に在り続け、決して、治るものではない。

廃棄処分になった人工衛星のように、ゆっくりと確実に、周回しながら地表に近づいてゆく。着地点に最期の傷口はある。
 
 
 


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