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枕木

 
 
 
まっすぐレールの上を走っていたつもりの電車が、突然枕木の存在を意識し始めた。
乗客たちは、開いていた本や携帯や新聞を閉じて正面を向き、口をかたく結んでいる。

別に何も起きていない。ただ、電車が枕木を気にした一瞬、乗客たちは気付いたのだ。そして全員が一斉に思ったのだ。

「とにかく、次の駅で降りなければ」

電車は過剰に枕木を意識しながら走る。だんだん次の駅が近づいてくる。
 
 
 


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