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笑いながら

 
その不満とやるせなさと憤りを何度も何度もひっくり返して、笑いながら、できるだけ良いことをしながら毎日。毎日。

なんだか泣いている女の子がいて、なんで泣いているのかわからないまま適当に励まして、いい気になった数日後、その子の左腕にはっきりと刻まれた傷。

飛び降りた時、驚いた表情を浮かべてたんじゃなかったか?そしてすぐにたくさんの「ごめんなさい」を伝える先もわからないまま唱えてたんじゃなかったか?

無数のこんにちはとさようなら。

ジクジクとした事ばかりを考える時、頭の後ろで啼くアブラゼミの声と太陽とヒマワリ。いつの間にこんな風になっちゃったんだろう。

大きな口をあけた子供。歯の裏まで見える。真っ白だ。

平和ボケ。内側から腐ると呟いた女性、トイレットペーパー、それらを全て帳消しにするだらしのない欲、欲、欲。わかってたつもりだったんだけどな。気が付いたらベルトコンベアの上だ。

ひとりで小さく笑う癖。
人前で顔をしかめ続ける癖。

カレンダーを見ながら思うことがどんどん少なくなって、気が付いたら曜日が曖昧。日付も曖昧。月の境目には今が何月かわからなくなっちゃって、今話してる相手の名前を忘れたまま会話を繋ぎ続けてどこまでも。

次の暖かい季節になったら、何かをしよう。

そのくだらなさとつまらなさと打算を何度も何度もひっくり返して、笑いながら、できるだけ良いことをしながら毎日。毎日。

どこでもいいから、早く帰って、「ただいま」を言おう。
連呼するのだ。次第にふくれあがる大量の「きのう」を反芻して。

笑いながら。
 
 
 


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